2011年の仙台市近郊の海水浴場の近況



昨年まで毎年夏になると賑わっていた仙台市内で唯一つの海水浴場である深沼海水浴場だが、今年は例年と全く違う光景がそこにはあった。正確にいうと海水浴場だけでなく、荒浜地区一体が去年とまるで別の顔をしていたのだ。近辺にあった風情のある昔ながらの瓦屋根の民家は殆どなく、基礎部だけがむき出しになっている。民家から海水浴場へ抜ける防風林に囲まれていた道も、木々が殆どなくなって、どこが入り口かもよくわからなくなっていおり、防波堤のアスファルトの上にはたくさんの花束が供えられている。



これでも深沼海岸にいこうと決めたからには、それなりの覚悟をしてきたつもりだった。なにを見ても受け入れようと、決意してきた。しかし、目の前に広がった光景は、私の想像を遥に超えており、何も言葉にすることが出来なかった。たった1年前に家族で帰省したときに、楽しく遊んだ海岸と、今自分の目の前にある海が同じものを見ていると理解するのには、かなりの時間が必要なようだ。意を決してさらに砂浜までいくと、そこらじゅうに瓦礫がちらばり作業員が無心でそれらを撤去している。住民と思わしき人は一人もおらず、海はいつものように静寂を保ったままだった。